2009年8月13日木曜日

コンパイラ自作本ブーム?

CPU自作本、OS自作本に続いて、コンパイラ自作本の出版が最近多いです。青木氏の本もその1つです。
この本では、JavaCCを用いて、C♭(シーフラット)というC言語を改造した言語のコンパイラを自作します。文体もごく普通で、だらだらと無意味な会話もなく、比較的ストレスなく読めます。ただ、決して易しい本ではありません。第一に、JavaCCを使うという時点で、Java言語をある程度実践で使ったことがあり(特に、Java1.5ですが)、コンパイルの対象がC言語の改造版だという時点で、C言語もそれなりに実践で使ったことがある、という読者を(意図してか、意図せずか)想定しています。第二に、構文解析、抽象構文木、コンテキスト解析、意味解析を学ぶのに、改造版C言語は実践的ではあるが複雑過ぎという点です(紙面の都合から仕方ないのかも知れませんが)。もう少し易しい言語で見通しをつけてから、C♭言語で実践するほうが理解がスムースでしょう。

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